第3章 失敗は成功のもと
なのに。
「…っぁあ、ぁ、んぁあ、ぁぁんっ」
恥ずかしい、のに。
何にも考えらんないくらいに気持ち良くて。
気持ち良すぎて。
知らずに教授の頭をぐ、と握りしめてた。
気持ちいいところだけを執拗に擦り付ける指先。
ヒリヒリするくらいに勃ち上がった突起には、ぬるっとした舌が巻きついて。
舐めて。
噛んで。
吸い付いて。
バラバラの刺激にただ体は仰け反り悦びに震えるだけ。
もっともっと、って。
貪欲に教授のくれる快感に身を委ねるだけ。
それ以外に、なんにも考えられない。
「やぁああ…っ、ぁ、ぁ、ぁあん…っ」
微睡む視界がぼんやりと霞む。
「…3回目」
教授のカウントダウンが何を意味するかなんて考える余裕も、なくて。
「きょー、じゅ、だめ…っ、むり、も、おきてらんな…っ」
気持ち良すぎておかしくなる。
意識、トぶ。
暗闇に、引き込まれる。
だから。
その前に。
おきていられるうちに。
「きょーじゅ」
「…………時雨」
足の間から顔を上げて。
余裕の剥がれた顔が、あたしを見上げる。
「…………だから、かわいすぎだってば」
もっともっと、ほんとはイかせてあげたかったんだけど。
呟くように届いた小声は。
耳から耳へと通り過ぎ、脳までなんて、届かない。
あたしを囲うようにテーブルに手をついて。
起き上がった教授の舌が、唇を割って入り込んだ。
夢中で舌を絡めて。
角度を変えて貪った。
「掴まって、時雨」
耳元でそう、囁かれるだけで熱を帯びてく身体。
言われるままに首に手をまわして掴まれば。
「…………ぅ、っぁ、ぁ、っぁあッッ」
ズブズブと、ゆっくりゆっくり、挿入ってくる教授自身。
膝裏に手をまわされて。
体が宙に浮く。
「ふ…っか、ぁ、い…………っ」
「うん。気持ち良くない?俺はすっげー気持ちいいんだけど」
気持ち良くないわけ、ない、こんなの。
溶ける。
頭も体も。
溶けてなくなっちゃう。
必死に教授に掴まりながら、本日何度目かわからない絶頂を、何度も何度も。
味わった。