第2章 暗殺者の上手な愛でかた壊しかた
辛い訓練。
過酷な日常。
非凡な、生活。
『落ちこぼれには用はない』
『食べたいならば結果を出せ』
刃は相手を切り刻むけど。
自分をも傷付ける。
小さな子供には重すぎて。
鋭すぎて。
何度も何度も、怪我をした。
時には傷口が膿んで、熱が出ることも少なくない。
毒。
少量の毒でも幼い子供にはものすごい威力で攻撃してくる。
痺れ。
痛み。
倦怠感。
あたしたちはいらない人間。
戸籍なんて存在しない。
当然、病院なんて行けなくて。
何日も何日も。
生死をさ迷ったことだってある。
だけどその度に。
暖かい何かが、抱き締めてくれていた。
それだけは。
覚えてる。
━━━━━覚えてる。