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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第7章 灯火


「ただいま!真白熱は?」
「なかった」
「そっか、なら良かった。
とりあえず色々買って来たけどどれが良い?」



悟がコンビニの袋から何個も出してくれる。
卵がゆ、鮭がゆ、梅がゆ、冷やしうどん。
水、ポカリ、プリン、ヨーグルト、ゼリー、林檎、バナナ、アイス。
次から次へと出て来る。



「ぷっ、悟買い過ぎ!そんなに食べられないよ」
「だって真白がどれ食べたくなるか分かんないでしょ?
余った分は僕が食べるし」
「そんなこと言ってこのダッツは悟用でしょ」
「バレた?
さ、ちょっとでも良いからご飯食べよ。起きれる?」



背中を支え、ゆっくりと起き上がらせてくれる。
電子レンジで温めたパックのお粥をお皿に移し、運んでくれた。
お粥の少し独特な匂いに胃がグルグルするのを感じる。
気持ち悪いかも……。



「真白?」
「ごめん、ちょっと食欲ない」
「少しだけでも無理そう?」



悟の言葉に、吐き気を堪えながら首を縦に振った。
流石にご飯がある前で吐きそうなんて言ったら気分悪くなっちゃうよね。
お粥も勿体ないし。
もっと体力付けないと、こんなんでバテちゃうようじゃダメだなぁ。
全然頼りない。申し訳ない。



「真白、下向かないの。
体調崩すことなんて誰だってあるんだから自分を責めちゃダメ。いーい?」



悟は優しい。
周りからはチートだクズだと色々言われているけど、私が困った時は必ず振り返って手を差し伸べてくれる。
気が付いてくれる。



「吐きそう?喉痛い?」
「……きもち、わるい」
「ん、そっか。トイレ行く?運ぼうか?」
「ううん、ちょっと横になりたい」
「分かった」



悟は私を抱き上げると、いつもよりゆっくり動き私をベッドに寝かせた。



「林檎と水ここに置いておくから食べれそうだったら食べてね。
無理しなくて良いから。
僕はちょっと硝子に風邪薬貰って来るよ」



サイドテーブルに林檎と水を置き、足早に部屋を出て行く悟。
仕事終わりで色々動かせて申し訳ないなぁ。
私ってばなんでいつもこうなんだろう。
悟に迷惑かけてばかり。
風邪だからか、思考がどんどんマイナスになっていく。
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