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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第6章 トナリ


「ちゃんと言ってくれなきゃ分かんないでしょ。
どうしたの?真白」
「……あの子が悟のこと狙ってるから、距離が近いからモヤモヤした」
「よく言えました。おいで、帰ろっか」



フワリと優しく抱き締めてくれる。



「ごめんなさい……あんなに若い子に嫉妬してた。
全然余裕ない、恥ずかしい」
「……それ、いつも僕が七海に対して思うコト」
「申し訳ございません」
「ふはっ、僕そんなちっちゃいことで怒んないってば〜。
でもま、悪いと思ってんなら真白からチューして」
「へっ!?」
「だっていつも僕からでしょ〜?
たまには真白からして欲しいなって思うじゃん」



ニマニマと悪巧みをしている時のような笑顔。
た、確かにいつも悟からだった気がする。
キスしようと試みても悟の察し能力が高過ぎていつも先にしてくれる。



「チュー……」
「そ。チュー。出来るでしょ?」
「め、目瞑っててくれる?」
「えー、真白の真っ赤になる顔見たいのに〜。
ま、今回は勘弁してあげる。はい」



目を瞑り、余裕そうに待っている悟。
私よりもかなり上にあるその唇には背伸びをしても届かない。




「ねー、まだ?早く早く」
「とっ、と、どかないからしゃがんで欲しい」
「真白ちっちゃいからねぇ」
「普通だもん!悟が大きいだけでしょ!」
「はいはい、じゃあそういうことにしておいてあげる。
僕もう待てないから」
「んっ」



噛み付くように塞がれた唇。
唇を舐められて擽ったさに身体を揺らした。
どちらともなく絡める舌は熱くて、溶けてしまいそう。




「真白。唾ちょーだい」
「へ……?」



呼吸の為に少しだけ離れた時、悟が耳元で低く囁いた。
挑発的な笑顔で私を見下ろしている。
そんなの自分からキスするよりも遥かに恥ずかしいじゃん。



「ほら、早く」



私がキスしやすいように腰を屈めて待っている。
その体勢はきっと腰がかなりキツイ筈。
恥ずかしさで視界が滲むのを感じながら、ゆっくりと口付けた。



「ん……ん……」



口内で溜めた唾液を少し流し込むと、舌ごと強く吸われた。
全部の唾液を吸い取るような強さに驚いて身を引いてしまった。
食べられちゃうかと思った。
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