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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第6章 トナリ


「タンコブなんかで休める訳ないでしょ」
「まだ時間あるよ?
もう行くのは早過ぎない?」
「……おかえり、悟」
「うん、ただいま。真白」



さっきぶつけたばかりの額に優しく口付ける悟。
冷凍庫から取り出した保冷剤をハンカチに包んで当ててくれる。



「ほんとはすぐにでも抱きたいけど、今はちょっと我慢する。
だからあんまり僕にくっつかないでね」
「?なんで?」
「なんでも!」



悟に抱きつこうと近付けば、自然と距離を取られる。
くっつきたいのに、くっつけない。
なんだか寂しい。
理由も教えてくれないし。



「……悟、やっぱり私のこと嫌いになった?」
「なってない!ってかやっぱりって何?」
「重たいから、面倒になっちゃったのかと」
「ならないよ。真白はもっとワガママになって良いの」



遠慮がちに優しく抱き締められる。
いつもみたいにギュッと強く抱き締めてはくれない。
なんでそんなに嫌がるのか。
すぐに離れようとしたその身体を掴み、自分から抱き着いた。
慌てる悟に、なんとなく理由が分かった気がする。



「……悟、お風呂入ってないの?」
「っ、そんな直球に言わないの!傷つくでしょ。
分かったらほら、離れた離れた!」



抱き着いた時にほんのりと香る汗の匂い。
いつも汗なんて全くかかないのに、珍しい。



「真白に早く会いたくて夜通し任務してたの。
僕今汗くさいから離れて、真白」
「やだ。悟の匂いいっぱい」
「っとにこの子はもう……抱きたくなっちゃうでしょうが。
あんまり可愛いこと言わないの」
「んふふ、私も悟とシたい。けど授業あるから夜ね?」
「……この状態でお預けかよ、オニ」



チュッと優しく触れるだけのキスをする。
悟とのキスは好き。
優しくて、甘くて、悟の気持ちが伝わって来る。
この優しいキスだけで私の心はトロトロに溶かされてしまう。



「ン、もっと……」
「ほんとお前オニ」



私の存在を確かめるように、愛を伝えるような優しいキス。
合間に漏れる悪態は皆には見せない1面で少し優越感がある。
皆の知らない五条悟。
私だけのもの。私だけの特権。



「口、開けて」
「んん……ん」



開いた口に流し込まれる悟の唾液。
それをコクンと飲み込めば、甘く私の体温を上げていく。
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