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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第4章 告白


「ねぇ、辻咲サンって独身だよね?彼氏居るの?」
「どうでしょう」
「誤魔化すってことは居ないに1票!」



佐藤くんの話は現地に着くまで続いた。
七海はダンマリを決め込んでいて、渋々私が相手をするしかなかった。
あとで絶対仕返ししてやる……!



「人気はあまりないけど念の為帳を降ろすね。
闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え」
「波に流されていなければ恐らく戦闘した区域近辺にあるでしょう」
「戦闘してから何日経った?」
「約8日です」
「8日か。じゃあまだ気を付けておいた方が良いかもね」
「何にです?」
「残穢」



砂浜を3人で纏まって動く。
並行して歩く私と七海の後ろを歩く佐藤くんは至極つまらなそうな表情だ。
肩につきそうなところまで伸びた金色の髪を指先で弄び、少し離れている。
念の為サングラスを身につけ、周囲を警戒しつつ歩みを進める。



「ひぇ!?な、なんだよこれ!?」
「佐藤くんお静かに。
危ないので少し離れてください」
「こんなとこに居たら危ねーっすよ!一旦退きましょう、七海さん!」



地面や水中、至る所にバチバチと電気の流れる音が響いている。
目が眩むような光はサングラス越しでもよく見える。



「これは残穢です」
「流石に分かります!
こんなにヤベェ残穢残す奴がここに居るってことっすよね!?危ねーっす!
しかもこれ1週間も前のやつでしょ!?
いくら七海さんでも無理っす!」



2人から離れた場所に移動し、砂浜に手を這わせる。



「2人共、今から私が合図したら出来るだけ高く飛んで」
「承知しました」
「いくよ。3、2、1。飛べ!」



2人が地面から脚を離したタイミングで、砂浜に這わせた掌から呪力を放出した。
私の呪力は電気に自然変換される。
地に脚を着いたままでは命が危ない。



「OK、分かった」
「っ、な、なんだよ、今の……」
「この残穢は辻咲さんのものです」
「は?そんな訳……」
「彼女は特級呪術師。私やあなたよりも格上ですよ」
「はぁぁ!?特級!?」
「ん、まぁ。見えないって言われるからあんまり言いたくはないんですけど、一応は」
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