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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第3章 契り


着いて行くと言って聞かなかった五条を無理矢理引き離し、1人で外に向かう。
部屋着として着ている黒いオーバーサイズのパーカーに着替えれば、動きやすさが上がった。
なんで私が護衛なんてされなきゃいけないのか。



「疲れるなぁ……どこへ行くにも着いて来るし、自由がない」
「そりゃそうですよ、あの人に溺愛されてんすから」
「恵。どうしたの?買い物?」



私服姿の恵が、腕を組み、後ろで立っていた。
なんというか少し不機嫌かな。



「真白さんの護衛を任されました。
あなたが五条先生の護衛を断るから……」
「だってコンビニぐらい1人で行きたかったし」
「今のあなたは護られるべき対象なんです。
鬱陶しくても五条先生に護られててください」
「五条五条って、なんなの、皆して。
私じゃ力不足だって言いたいの?
特級なのに呪いなんて受けて情けない、そう言いたい訳?」



今まで囲われていたストレスが、チクチクと積み重なっていき私を蝕んでいく。
こんなこと言いたい訳じゃないのに。
なんでこうスラスラと言葉が出て来るものなのか。



「そんなこと言ってません。大丈夫ですか?いつもと様子が……」
「ごめん、ちょっと気が立ってて。
恵今日このあと予定ある?」
「特にないですけど」
「じゃあさ、恵の部屋行っても良い?」
「それはちょっと、五条先生がなんて言うか……」



また五条。
私が何かをしようものなら、すぐに五条が、五条が、と誰かが止めに入る。
どうしてこんなに制限されなくちゃいけないの。
確かに呪いは受けたけど、でも周りに影響を及ぼすタイプじゃない。
こんなに厳重に囲われなくたって平気だ。



「やけ酒したいの、付き合って」
「いや、俺はお酒は」
「何言ってるのよ、恵は未成年でしょ。
私の話相手になって。起きてからずっと五条と2人きりで窮屈なの」
「まぁ、それで気が済むなら」



強引に恵を頷かせ、コンビニでお酒とおにぎりを買った。
流石に空きっ腹に入れる訳にはいかないよね。
恵の部屋に入り、腰を落ち着ける。
意外と片付けてあって綺麗だ。
もっとゴチャゴチャしてるものかと思っていた。
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