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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第3章 契り


目が覚めると、知らない男にキスされていた。
なんで!?
変態!?夜這い!?
目隠しをした黒ずくめの男は、どこからどう見ても怪しい。



「……僕のこと分かる?」



さも当たり前のように私の名前を呼ぶ。
こんな男知らない。
私の知り合いにはこんな怪しい奴居ない。



「記憶喪失か。厄介なことになったねぇ。
これじゃ制約の解き方なんて覚えてる訳が無い」



記憶なんて失ってない。
ちゃんと私がどこの誰なのか分かる。
馬鹿にしないで。



「……まずは辻咲さんの記憶を取り戻す方が先決のようですね。
どうやら奪われたのは記憶のようだ」
「あれ、七海?なんで高専に居るの?」
「「は?」」



目隠しの男と、七海の声が重なった。
何よ、私変なこと聞いた?
高専で働いてない七海が校舎内に居るのなんて任務関係でしかない。



「私のこと覚えているんですか?」
「うん。覚えてるも何も、私記憶喪失なんかじゃないから。
七海と人魚の仮想怨霊を祓う任務で私が怪我したのよね?
だから硝子の治療を受けてる。違う?」
「いえ、違ってません……」
「……なるほど、忘れたのは僕だけ、ってことね。
これはこれでキツイな」
「五条さん、こればかりは少し同情します」



その後硝子による簡易検査が行われたが、私に異常は見られなかった。
目隠しの人だけ凄く落ち込んでいるけど。



「……どうやら失ったのは五条さんの記憶だけのようですね。
高専の時の同級生は家入さんと夏油さん、あと1人はなぜか思い出せない」
「うん、そうだよ。
ていうか学生の時の記憶なんて今関係ないよね?
七海なんか変だよ?どうしたの?」
「辻咲さん、実はですね、この人は……」



七海から聞かされた言葉に、驚く以外の表現が出て来ない。
私とこんないい加減な人が恋人同士だなんて信じられない。
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