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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第2章 過ち


[そうよ、男の肉は美味だもの。
それに比べて女は微妙、味気がないわ]
[それにわたし達、男とは相性が悪いの。
だから女のものしか身につけられないわ、気持ち悪いけど]



「その声も、目も、彼女達から奪ったもの。そういうことですか」
[ふふ、そうよ。
この声も、目も、妾が持っていた方が良いに決まっておる。
あ奴らは宝の持ち腐れじゃ。
それに声や目だけではない、この腕も、胸も、全て人間から奪ったものじゃ。
どうじゃ?妾は美しいであろう?]



自慢をするように、奪ったものを見せつける。
上半身は人間、下半身は魚。
確かにその通りだった。
唯一噂と違ったのは彼女達がかなり凶暴性を持っているということ。



「そんな話どうだって良いわ。私はあなた達を祓いに来たの。
七海、一体いける?」
「任せてください」



術式を放ち、彼女達を離す。
私が2人、七海が1人。
海の中に入るのは私達に部が悪過ぎるし、私とは相性が悪い。
水中で術式を使おうものなら、耐性のない七海まで感電させることになる。
更に言えば塩水は電流をよく通す。
術者の私ですらも感電のリスクがあるかもしれない。



[オマエ、階級は?]
「それを聞いてどうするの?大人しく降参する?」
[オマエを食ろうてやる]



水と電気。
相性的には私の方に部がある。



「こっち来なさい、すぐに楽にしてあげるから」
[断るわ。なぜあなたの土俵で戦ってあげなきゃいけないの]


だよね。
わざわざ相手の得意な場で戦う必要はない。
七海の相手は陸で戦っている。
となれば……。



「七海!絶対海には入らないでね、巻き込まない自信ないから!」
「了解しました、お気を付けて!」



バシャバシャと海に沈んでいく。
胸元まで水に浸かると、流石に身体が冷える。
波が荒いな、身体が持っていかれそうだ。



[愚かじゃの、オンナ]
「さぁ、どうかな……放電(ディスチャージ)……!」
[ぐぅっ……!]



私の許容範囲八割の電圧を放電する。
水中は陸地よりも広い範囲で感電する。
電気の通りを良くする塩の影響も相まって、普段の100%と同等の電力が出ているだろう。
ごめんね、お魚達。
通りが良いということは広範囲で感電が起きているということ。
通常の魚にも大影響だろう。
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