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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第2章 過ち


「嫌でなければ私がやりましょうか?」
「え、良いの?」
「はい。多分あなたよりも早く出来ますよ」
「お願いします!ナナミン!」
「はい。ですからあなたはもう寝てください。
足元フラフラしてますよ」
「う……はい」



ナナミンに促されるまま、ベッドに入った。
シングルサイズのベッドは多分ナナミンと寝るには狭いだろう。
それでも極力邪魔にならないようにベッドの端で身を縮めて目を瞑る。




*****




「……眠れないんですか?」



目を瞑っていても眠ることが出来ない。
時計の秒針、風の音、ほんの些細なことが気になって眠れない。
昔からの私の悪いところ。
隣に体温がないと、自分だけ置いて行かれる感覚に陥る。
やっぱり独りは嫌だ。



「ごめん」
「それは何に対しての謝罪ですか?
スマホ、設定終わったのでここに置いておきますね」
「ありがと。ねぇ、七海」
「はい」
「あのさ……一緒に寝てくれない?」
「は?」



意を決して話す。
こんなこと、絶対他の人に頼めない。
変な人だと思われる。



「そういうのは五条さんに頼んでください。
流石に恋人が居る女性と同じベッドで寝ませんよ。
同じ部屋なのもアウトですが、これは五条さんのミスなので敢えて言いません」
「嫌?」
「嫌か嫌ではないか、ではありません。
倫理の問題です」
「……悟は私のこと好きじゃないよ」
「は……?」
「好きじゃない。私の片思い」
「付き合っているんでしょう?」



付き合っている。
そう悟は皆に言っているが、実際のところはよく分からない。



「……分からないの。
悟はそう言うけど、実際私は悟に好きとも付き合って欲しいとも言われてない」
「では、なぜ?」
「なんか急に恋人だって言われて、そうなのかなって……」



今になって考えてみると自分の無知さに腹が立つ。
付き合ってる。
そう悟に言われて、そういうものなのかと思ってしまっていた。
だから当然キスもするしそれ以上のこともする。
でも悟が本気で私を好いているとは正直思えない。
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