• テキストサイズ

【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第10章 五条悟という男


全ての任務を終えて帰路に着く頃には、時刻は21時を回っていた。
振られた仕事量からすると、移動時間のことを考えてもかなり巻けたのではないだろうか。
久々に動いたら結構疲れたなぁ、とのんびり欠伸をしながら寮に入って行った。



「あ……」
「あ、こんばんは、真希さん」
「おう。もう体調は良いのかよ」
「うん、もう完治しました。あの時は迷惑掛けてごめんなさい」
「んな謝ることじゃねーだろ、体調悪い時は誰だって弱気になるもんだ」
「……真希さんもなるの?」
「あたしをなんだと……そりゃ、なるだろ。
あ、でもそもそも体調崩さねーからならないか」




恐らくトレーニング終わりであろう真希さんと廊下ですれ違った。
真希さんはいつも真っ直ぐだ。
どんな問題にも諦めずに正面から立ち向かっていく。
格好良い女性。
いつもどっちが年上なのか分からなくなる。




「病み上がりなんだから早めに寝ろよ」
「うん、ありがとう。おやすみなさい」




悟の部屋に戻り、重たい身体を引きずってシャワーを浴びた。
部屋はまだ真っ暗で悟は帰って来てない。
本当はそのまま寝たかったけど、流石に動き回った身体で悟のベッドに入りたくない。



「今日はどこに行くって言ってたっけ」



回らない頭で考えても答えなんか出る筈もなく。
疲れた身体にフカフカのベッドは堪える。
瞼がどんどん重くなっていく。
悟が帰って来るまで起きて待っていたかったのにな。
ウトウト心地良い眠気に襲われているところに、スマホが振動し、意識が一気に浮上した。



「……はい」
「ごめん、真白ちゃん、桜井です。起きてる?」
「どうしました?」
「ちょっとトラブルあったのよ。まだ動ける?疲れた?」
「動けます」



特級呪術師は動ける、動けないではない。
動かなければいけない。
桜井さんが慌てる程のトラブルなんて滅多にない。
ここは私が動くのが1番効率的だろう。



「助かる!もう高専に着くから詳しくはあとで話す!」
「了解しました。すぐに表に向かいます」



仕事着に着替える程の時間的余裕はない。
寝巻きのワンピースから、手近に置いてあったパーカーとワイドパンツに着替えて外に出た。
/ 156ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp