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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第10章 五条悟という男


「それじゃあ今度こそ行って来るね」
「行ってらっしゃい、気をつけてね。
もし何かあったらすぐに僕に連絡すること!秒で飛んでくから」
「ありがと」



硝子の治療は通常医療では考えられない程に早く治る。
まぁ反転術式は全てそうなんだけど。
久しぶりの任務は呪霊の大量討伐。
多対一は私の最も得意とする分野だ。
何度も何度も、情けない姿を生徒達に見せる訳にはいかない。



「あ、真白ちゃん!怪我はもう大丈夫なの?」
「はい、お陰様で。
ご迷惑をお掛けしました」
「そんなの掛かってないわ!
久々に悟ちゃんとも任務出来たし新鮮だったわ〜、相変わらずイイ男」




桜井さんの運転する車に乗り込み、支給されているタブレット端末で今回の任務の詳細を確認する。
隣県の廃病院で起きた大量呪霊発生案件。
数名の2級術師が代わる代わる派遣されるも、皆大怪我により戦線を離脱。
術師の報告では一体のボスとその他の低級呪霊が居る模様。




「……そのボスは1級相当の実力を保有しているものと推察される、か」



上から順にざっと資料に目を通していく。
これまで担当した2級術師の報告書だ。
呪霊の数が多い案件はよく私に回って来る。
危険度が低くてもだ。
今回はずっと休みを貰っていたせいもあるけど、多対一なら私よりも適任者が居ない。
そこの信頼だけはある。



「高速降りたらすぐ着くからね〜」
「分かりました」
「今日は絶対怪我しちゃダメよ」
「そう何度も怪我しませんよ」
「真白ちゃんは意外とドジなところあるから心配なの!
その可愛い顔に傷つけちゃダメよ。
あと部屋も誰か確認せずにすぐドア開けるのも、もうしないでね」
「そ、それは……」
「世の中には良からぬことを考える野蛮人も居るんだから、ちゃんと気をつけるのよ?」
「肝に命じておきます……」



高速を降りてすぐのところに目的地はあった。
隣県と言ってもかなり近い距離にある。



「帳を下ろすわね。
わたしはいつも通り外で待ってるから、終わったら連絡頂戴ね」
「分かりました。行って来ます」



私が中に入るのを見て、桜井さんが帳を下ろす。
帳の中には私と、祓うべき呪霊しか存在しない。
下手に人が居ると巻き込んでしまう可能性があるからだ。
加減して祓うぐらいならば初めから居ない方が気が楽である。
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