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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第9章 サヨナラ


「やぁ、皆してこんなところで……って、なるほどね」
「なるほどね、じゃねぇよ。なんとかしろよ、悟。嫁だろ?」
「まだ嫁じゃないけどね。
OK、ここはGLG五条悟に任せて、皆はもう寝なさい。明日も訓練あるでしょ?」
「真白さんがこんなに酷くなっているの初めて見ました。
ちゃんとケアしてあげてくださいよ、五条先生」
「まっかせなさ〜い」




外が静かになっていく。
確かにこんな状態の私の近くに居たら自分の身が危ないもんね。
それが正解だよ。



「うわ、凄い呪力。雑魚呪霊なら一瞬で祓われてるね」
「さとる?」
「こんなイイ男僕以外に居ないでしょ」
「悟、ごめん、ごめんなさい」
「とりあえず一旦落ち着こうか。そのままだといくら僕でも真白に触れない」



悟の声がする。
会いたくて、会いたくて仕方なかった悟が今目の前に居る。
謝りたいのに言葉が上手く続かない。
あちこち痛いし、息も苦しくて。



「悟、傷つけてごめんなさい。
悟の気持ち考えられなかった……八つ当たりした。
ごめんなさい」



胸も苦しくて、頭も割れそうに痛い。
やっと言えた言葉は嗚咽にまみれて聞き取りづらかっただろう。
それでも悟はちゃんと私の言葉を聞き取ってくれていた。



「僕の方こそごめんね。真白の気持ち考えてなかったね」
「ううん、私が悪いの。嫌わないで」
「嫌う訳ないでしょ」
「あっ、今触っちゃだめ!」
「大丈夫、僕最強だから」



まだ呪力を抑えられていない。
私の身体には電気が流れている状態だ。
流石の悟でも少しは痛い筈。



「辛かったね。
でも僕は真白が生きていてくれて良かった……」



フワリと優しく抱きしめられる。
その悟の温もりと匂いに、グルグルと目を回しそうな程混乱していた頭は次第に落ち着きを取り戻していく。
一定のリズムで叩かれる背中が心地良い。



「悟、ごめ、ごめんなさい」
「もう謝らないの。僕は怒ってないし嫌ってもないから」
「ほんと?」
「真白には嘘つかないよ。真白が無事で本当に安心した……」



ギュッと強く抱きしめてくれる悟の肩は少しだけ震えていて。
悟にも凄く心配を掛けてしまったんだと改めて思った。
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