• テキストサイズ

【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第8章 過保護じゃなくて溺愛ね


悟がお風呂に入っている間に、先程までやっていた書類を片付ける。
今日はもう終わりかな。
悟と一緒に過ごせる貴重な時間は削りたくない。



「そういえばなんで伊地知くんだけにしか報せないんだろ」



伊地知くんよりも、桜井さんの方が力を持っている。
誤魔化したりなら彼女の方が得意の筈。
なんでなんだろ。何か理由でもあるのかな。
それとも単に悟が忘れてただけ?



「真白ー、体調変わりない?」
「大丈夫よ。悟がお風呂入ってるぐらいの時間じゃそんなに変わらないよ」
「そうとも言い切れないじゃん?なんかあったらやだし」
「ねぇ、1つ疑問だったんだけどさ」
「ナニナニ?僕がなんでこんなにイケメンなのかって?」
「違う。そうじゃない」



悟は息を吐くように嘘や冗談を言う。
それはいつでも、どこでも変わらない。
真剣な話の時だって言う時があるぐらいだ。
最近、真面目なトーンで話してくれることが多過ぎて忘れていた。
このテンションを。



「あ、分かった!じゃあなんで僕がこんなに生徒達から慕われてるかだよね〜?
うんうん。やっぱり生徒思いなところかな〜、あと強いし」
「もう良い、なんでもない」
「何怒ってんの?」
「悟が人の話ちゃんと聞いてくれないからでしょ。
もう寝る」



ベッドに潜り、掛け布団を頭まで掛ける。
悟は多忙だ。ゆっくり話せる時間だって、決して多くない。
その貴重な時間を贅沢に堪能したいと思うのは私のワガママだろうか。
望み過ぎ?



「ごめんごめん、真白の反応が面白くてつい。許して?」



同じベッドの中に入って来て、背中を向けている私を後ろから抱きしめる。
ふんわりと石鹸の匂いがする。
嬉しいけど、そんなことじゃ絆されてあげない。




「……せっかく悟とゆっくり出来る時間なんだよ?
いっぱい話したい」
「ん。ごめん。
でもそんなこと思ってくれてたんだ」
「だめ?」
「僕がダメなんて言う訳ないでしょ。
真白がしたいこと、沢山しようね」




悟はいつだって私を優先してくれる。
普段の悟を知っている人間からすれば、凄く驚くことだろう。
あの自分本位で常に周りを振り回し続けているあの五条悟が、自分よりも私を優先にして動く。
ちょっとした優越感。
/ 156ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp