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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第8章 過保護じゃなくて溺愛ね


「んん……」



胃の気持ち悪さに目が覚めて、ゆっくりとした動きでトイレに向かった。
少しだけ中の物を戻して、スッキリする。
口を濯ぎ、手を洗ったところで洗面所に置いてある洗濯物が目に留まる。
今日の分の洗濯物……。



「これ、昨日の」



そこには今日の夜洗う予定の洗濯物が溜まっていた。
悟が昨日着ていたであろう服も入っている。
手に取り、鼻を近付けるとクローゼットにあった服よりも濃い悟の匂いがした。
ほんのり汗の匂いもする。
誰も居ないのに、周りをキョロキョロと見回し、服を抱えるとソッと忍び足でベッドに戻った。



「……ふふ」



かなり幸せだ。
ホクホクと温かい気持ちでベッドで横になっていると、ふと机の上の書類に目が止まった。
……しまった。これ今日までの書類だ。
報告書が多くて後回しにしちゃってたやつ。
早めに伊地知くんに届けないと提出が遅れてしまう……!



「ちょっとならいけるかな」



ラフなワンピースに着替え、書類を持って部屋を出た。
あ、そういえば伊地知くん今どこに居るんだろう。
悟の任務中かな。
居場所を確認しようと電話を掛けると、僅かワンコールで出てくれた。
今は高専に居るみたいでタイミングが良かった。
急ぎの書類を届ける旨を伝えて、伊地知くんの居る場所へ向かう。




*****



やっぱり長く動くとちょっと辛いな。
気持ち悪さは今日はまだマシだけど、それでも身体の怠さが半端ない。
早めに渡して帰ろう。



「ごめん、伊地知くん。期日ギリギリになっちゃった。まだ大丈夫?」
「はい、大丈夫です。
確かにお預かりしました」
「ちょっと真白ー?何勝手に出歩いてんの?
途中で倒れちゃったらどうするの」
「え!?悟!?」
「こんなナイスガイ僕以外に居ないでしょ」



眉間に皺を寄せた悟が、ソファーに脚を組んで座っていた。
なんで高専に居るの?
今日は任務なんでしょう?



「真白が心配で速攻で任務終わらせて来たの。
まぁちょうど良いや、ちょっと大事な話してるから真白も座って」
「あ、うん」
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