第14章 エンプティ【サンズ】
素足を宙に泳がせていると、
足指の隙間から風が抜ける。
PLAYERは無駄に足の指を
曲げたり広げたりした。
サンズは頭の後ろに両手を組んで、
寝転がっている。
PLAYERはそれに倣った。
寝心地が少し良くなった。
サンズは博識な彼氏を気取って、
ニセモノの星々を指差して、
デタラメに説明し始めた。
「あれがウオ座で・・・」
「あれはイヌ座」
「となりはヤギ座」
「そのまた隣はヤリ座だ」
星を指差してサンズに尋ねた。
「うーん・・・あれは
捨てられたキッシュ座だな」
「ああ、その下は拾われたキッシュ座だ」
PLAYERはサンズのデタラメを
楽しく聞いた。