第25章 幻想叶は幻を見る
それを見て私は鼓動が早くなっていく
昨日?
昨日何かあったっけ?
もしかして…
もしかして酔った勢いで的なことを?!!
そんなことを考えていると
先生はやれやれという顔をした。
「…言っておくが、そういうことはしていない。昨日電話かけたらお前が急に寝て、見つけても家の住所も言わないから…仕方なく俺の家に連れてきた。」
そう言われ、昨日のことを思い出す。
昨日…たしか電話がかかってきて…
だめだ全然覚えてない。
「…そうなんですね、すみませんご迷惑を…」
そう言うと先生は
「お前今日は仕事大丈夫なのか」
と聞いてきた
「仕事は今日は休みで…、先生こそお仕事大丈夫なんですか。それに、このおうち…寮生活じゃなかったんですか」
「今日は土曜日で学校はない、寮生活になるのは受け持ちのクラスがある教師だけだ」
「そうなんですね」
そして間が空いてしまった。
ずっと、ずっと会いたかった人が目の前にいる。
何を話そう。何か話したい。
早くしなきゃ
あの時みたいに、どこかに行ってしまう。