第5章 相澤消太は改ざんされている
その後は早かった。
事件でお世話になった警察の人にどうにかイレイザーヘッドの居場所を聞き、雄英高校の教師をしていることが分かった。
もう一度会いたかった。
その気持ちだけで雄英を目指した。
私の個性はヒーローには不向きで、同じような個性のヒーローは見たことがない。
だけどなりたい。ヒーローに。
彼のようなヒーローになりたい。
個性の使い方。個性の応用。
基礎体力の底上げ。
ただ必死に、必死に。
そうして試験の日
「どうしよう、どうしよう…あと15分しかないのに」
私は試験当日、雄英高校内で迷子になっていた。
「トイレなんていかなきゃよかった」
なんでこんなに広いんだろう。
ああ~どうしよう。せっかくここまで来たのに不参加で不合格なんて…ありえない。
どうしよう…
「おい、こんなところで何してんだ」
「えっ…」
黒い格好に、身長が高くて…
それにこの顔
「 イレイザーヘッド…」
そう言うとその人は顔色を変えた