• テキストサイズ

相澤消太は不健全に恋をする

第5章 相澤消太は改ざんされている



「なんだお前、俺の名前知ってるなんて」

やばい、怪しまれてる。
そりゃそうだよね、イレイザーヘッドはメディア露出ほとんどないし。

知っている方が不自然。


「試験…試験会場が分からなくなっちゃって…」

「ちっ…迷子か」

そう言うとイレイザーヘッドはぷいっと私に背を向け歩き出した。
「早く来い、失格になるぞ」


「あ…はい」

こんな時にイレイザーヘッドに会うなんて。
タイミング最悪だけど、最悪だけど…

やっぱり雄英高校にいたんだ!!

何か話したい…
お礼を言いたい。

だけど、今は時間がない





「ここだ、早く行けよ」
「あ、……はい、ありがとうございました。」


ダメだ、行っちゃう。
せっかく会えたのに、行っちゃう。






「あ、あの」

「なんだ、早くいけ」

「………」








「送ってくれてありがとうございます!!」

そう元気よく頭を下げると勢いよく試験会場へ走った。


ダメだ。今じゃない。
今は雄英高校の入試試験に集中すべき。

だってそうしないと…

そうしないと…

何もかもが無駄になる気がする。


_________

「あっおい!」
俺が試験会場へ向かう途中で偶然見つけた少女は、会場に着くなり勢いよく行ってしまった。


「ったく面倒くさい…」

「なんで勢い余って携帯落としていくんだよ。」

どこかに預けようにも名前も分からないしな。
仕方ない…試験が終わったら直接返すか。


でも、あの顔…

どこかで見たことがある気がする。

/ 90ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp