第2章 両面宿儺
一応、治療したけど、めぐを硝子のところに送って見てもらう。
『どう?硝子...。』
「大丈夫。珠の処置がよかったから、すぐに術式使えたし。今日は部屋に戻ってゆっくり休みな。」
「はい。ありがとうございます。」
めぐと2人、並んで寮の部屋まで歩いて行く。
「別に送ってくれなくても大丈夫ですよ?」
『ううん。めぐが心配なんだもん。送らせてよ。』
「俺、もう高1ですよ?わかってます?」
『そりゃ、もちろん。めぐと何年の付き合いだと思ってるのよ。いくつになってもめぐは大事な弟みたいな存在だもの。心配くらいするわ。』
「まぁ、わかっているならいいんですけど。」
『ふふっ。じゃぁ、ここまでにしとこうかな。ちゃんとゆっくり休んでね。』
「ここまでって、部屋見えてるじゃないですか。珠さん、ありがとう。」
『うん。おやすみ。』
そう言って、めぐと別れて、自分の家へ向かう。
高専の中には教員用のマンションみたいなものがあるので、そこの1室を借りて生活している。
隣には、学生の頃からの友達の硝子が住んでいる。
よく、往き来して、夕飯を食べたり、お酒を呑んだりするのが昔からだ。
部屋に戻って、とりあえず着替えを済ませると、
"ピンポーン"とインターホンが鳴った。
『はーい。硝子?あいてるよ。』
「お疲れサマンサ。珠、開けっ放しはあまりにも不用心じゃない?」
『え、五条!?』
硝子だと思っていたインターホンの相手は五条だった。
凄く自然に部屋に入ってくると、後ろ手で鍵を閉める彼。
「ねぇ、ちょっとデートしない?」