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赫血月華(仮)

第8章 おまけ《結婚のご報告編》



*硝子Side*

私から見ると2人はお互いを想い合ってて、今まで付き合ってないのが不思議なくらいだ。
色々飛び越えて、結婚なのはびっくりしたが...。

珠は元々、五条家から認められている結婚相手候補、いわゆる許嫁らしい。

⦅保身バカ、世襲バカ、高慢バカ、ただのバカ⦆
そんな上層部の中でも3大勢力、御三家の1つ。

五条の次期当主の許嫁として選ばれた珠。
彼女の家柄は高位なわけではないが、彼女の術式と呪力量、...体質が特異だったからだろう。
まぁ、御三家の考えることなど、一介の医者の私にわかるはずもないが。


珠は学生の頃から五条が好きだった。
五条の方も暇があれば珠の事を目で追っていて、好きなんだろう、と思っていた。
お互い好きなら付き合えばいいのでは、と思う。許嫁なんだし。
でも2人の許嫁という関係が逆に気持ちを伝える足枷だったみたいだ。

珠に学生の頃、聞いたことがある。
どうして、好きと伝えないのか、と。珠は、


『だって、許嫁の私が好きだなんて伝えちゃったら、悟は気になる人がいても、断れないと思うの。』


私、五条家の後ろ盾があるし、そこら辺の女の子に負けないから...。
と、寂しそうな笑顔で私に教えてくれた。
つまり、彼女が自分の意志で五条との結婚を望んでしまったら、五条に結婚したい相手が出来た時、抗うすべがない。
だから言わないらしい。


五条にも同じように聞いてみた。どうして珠に好きだと伝えないのか、と。

「えっ、なんで知ってるの?...いわないよ。俺が珠のこと想ってるって伝えちゃったら、珠は五条の俺に逆らうことができないんだよ。珠に好きな男が出来たら、俺の全権力を使ってそいつに嫁がせてやるんだ。ちゃんと見定めて、いい男じゃなきゃ、珠はあげないけど。」

「お父さんか!」

「え、だって。俺の分...いや俺以上に幸せにしてくれる男じゃなきゃ嫌だし。」


お互いがお互いを想って身を引いてるって、2人の気持ち知ってる側からしたら笑ってしまう。
10年も経って、やっとくっついて...じれったいったらない。

五条は私からしたら屑だが、珠を幸せにできるのも、その屑なのだから仕方ない。
今晩の珠は私が予約したけど、この位の嫌がらせは許されるだろう。

*硝子Side・終*
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