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赫血月華(仮)

第5章 開花



『ここは...』

「やぁ、珠ちゃん。起きたんだね。」

『康汰(こうた)せんせい...』

「気分はどう?」


頭がぼーっとする。私、どうして康汰先生のところに...。
確か、今日は診察だからって、学校が終わって、すぐ家に帰って...玄関を開けたら母が...!!


『お母さんは!?...うっ...』

「だめだよ。いきなり起き上がったりしたら。大手術を済ませた後なんだから。」

『え...なに?...手術?』

「そうだよ。あれ?もしかして瞳の力戻ってない?...ここに何か見えない?」

『そこに...ヒぃッ!』

「あ、見えてるみたいだね。よかった。」

『なに...それ...。』

「これは僕が使役している呪霊というものだよ。」


じゅれいって何?この顔が潰されたみたいな生き物がそうなの!?
なんで目が覚めたらこんなものが見えるの?
お母さんは何処に行ったの!?
自分が混乱していることは分かるが冷静でなんて居られない。
得体の知れないことが起こりすぎて、どうして良いのかわからない。


「僕たちはね、呪詛師なんだ。」

『僕たち...?』

「そう、僕たち。僕や珠ちゃんのお母さん。他にも沢山の仲間がいるんだ。」

『お母さんが呪詛師...』

「どうして今まで隠していたことを君に教えるかというとね?僕たちには、大きな目標...夢があるんだ。」

『夢って...』


この人は誰だろう。
いつも静かに微笑んでくれる康汰先生じゃないみたい...。
この話を聞いてしまったらきっと凄く悲しいことが待っている気がする。
なのに、こうやって私に話すってことはきっと私にも関係あることだから、聞かないわけにもいかないと思った。


「僕たちの夢は受胎九相図の復活さ。」

『受胎九相図...』

「それはね、この世界を変える希望なんだ。」

『希望...』


何を言っているのか、全然意味が分からなかった。
ただ分かるのは、この人の語る理想は、この人たちにとってはとても素晴らしい何か。なのだということ。
そして私にはきっととても良くないことだと思うんだ...。

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