第3章 恋慕
だけど。
突然降ってきた声に両目を開けた。
途端に。
ガシャン、て。
音が、して。
目の前に影が、かかる。
「なん、で………」
「昼寝してたら、お前らが来たんだよ」
「ひ、るね……って」
そんなの、どこにも………。
「聞かれたくない話すんなら、ちゃんとまわり確認しろよ」
「別に………、聞かれたくない話なんて、してないし」
「へぇ?」
「………っ」
また。
この顔。
ばかにしたように、目、細めて笑うの。
嫌い。
むかつく。
この表情。
「退いてよ」
「自分で退ければ」
「………っ」
むかつく。
むかつく。
思い切り睨みあげて。
至近距離にある蓮の身体ごとすり抜けた。
………はずだった。
のに。
ガシャン、て。
確かに蓮の横を通り抜けたはずの身体は、またフェンスに逆戻り。
「ちょっと……っ!!言ってること違う……」
「好きかどーかもわかんねぇやつと付き合うの、お前」
「え」
「わかんね、って、言ってたろ」
聞いて………っ
「関係な……っ」
「く、ねぇよ!!」
ガシャン、て。
両腕をフェンスに打ち付けて。
おっきな音に思わず肩がすくむ。
「関係なく、ねぇから………っ」
「れ、ん……?」
「この前の男?」
「え」
「ヤんの、あいつと」
「…………っ!!な、んでいっつもいっつもそーゆー…っ」
「できんの、お前」
「だから、なんでいちいちあんたにそんなこ……」
!!
ぐ、て。
強引に顎が引かれて。
乱暴に唇が重なった。
ついでに。
遠慮の欠片もなく、口の中を蓮の舌が暴れまわる。
「━━━━んんッッ、ん」
逃げても逃げても、蓮の舌に捕まって。
絡み取られる。
息、出来ない。
もう、やだ。
こんなのもう嫌!!
ドン!!
て。
思い切り蓮を突き飛ばして。
睨みあげる。
「最っっ低」