第5章 嫉妬
耐えきれなくてぎゅって。
両目を思いきり閉じた瞬間。
強引に、温かい何かが口の中に入り込んできた。
散々暴れまわるだけ暴れまわる舌に、何とか応えようと拙いながらも、精一杯、舌を絡めていると。
「……………っ」
嘘。
なんかもう。
どっちのものかも全然わかんないくらい。
いつのまにか両手を蓮の首にまわしちゃうくらいには、夢中で貪った。
だけど。
これはさすがに。
はじめてのことで。
どうしていいのか、わかんない。
どちらのものかわかんない、いや、確実に蓮の、唾液ともとれるものが、口内を支配してく。
これは、飲む、もの?
とまどいながらもコクン、て。
小さく喉をならして喉元を通せば。
びっくりするくらい甘い。
途端に。
離れてった唇に目を開けた。
おかしそうに口角をあげる蓮の表情に、一気に羞恥心マックス。
「やっぱり、お前のが美味しい」
「な、な、な……………っ」
濡れてる唇を手の甲で拭いながら。
上目遣いで見つめる蓮は、いつも以上に色っぽくて。
それだけでもう、全身の血液は沸騰しすぎて蒸発しそうなくらいに、悲鳴をあげた。
おかげで、まともな単語どころか、自分が今何を言いたいのかさえ、理解出来ない。
「………今さら、キスだけでそんな反応、すんの」
今さら、って。
今さらって。
だってあんなキス、はじめてだよ。
…………………抱かれてる、みたいだった。
「……………………」