第2章 苦労も一緒に
私は少しふらつきながらも歩き出す
「…まだ不安だから手貸して」
「うん?はい」
「…よし、これで帰る」
歩きにくいから仕方ないとはいえ凄くナチュラルに手を繋がれた
人と手を繋ぐことなんて何年ぶりだろうか
私の手より大きい彼の手で包み込まれてぬくもりを感じられる
そうはいっても歩くだけじゃ時間はかかる
「この速度で間に合うかな、ごめんね、付き合わせちゃって」
「オレとお前はルピカ、簡単には見捨てない」
「うぅ…そっかぁ……」
レザーはそう言ってくれるが私は申し訳ない気持ちが凄い
その分退屈させないようにと私は話をするようにした
「その後クレーちゃんが「Мюхе йе!」「えっ!?」
「まずい、ヒルチャールの群れ!」
いつの間にいたんだろう、気付かない内に狙われていたみたいだ
「なんでこんな時に〜!?!?」
「戦う?」
「いや私戦えない、かと言って走れもしない」
簡潔に言ってやばい状況だ