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狼の友達[レザー]

第2章 苦労も一緒に


簡潔に言ってやばい状況だ


「じゃあ…こうする」

「えっ!?えっ!?…うわっ」


いきなり手がほどかれたと思ったら腰に手を回され抱きかかえあげられていた
いわゆるお姫様抱っこというもので…

「待って待って待って、ちょっと待ってよ!」

「暴れないで、落としちゃうかも」


いきなり抱きかかえられて走り出されたら誰だって困惑するでしょうが!
頭が追いつかない


「ごめん、逃げるにはこれしか思いつかなかった」


まぁ足を怪我した人と逃げるには最善の策だとは思うけどさ…

何が問題かって顔が近いこと
いつもこんな近くで見ないからなんだか恥ずかしい…
それでも綺麗な彼の顔についつい魅入ってしまう


「はぁ…はぁ……逃げれた…大丈夫?」

「……んぇ!?うん!私は大丈夫だよ!」


彼の顔をじっと見ていたので少し反応が遅れてしまった


「…何考えてた…?」

「えっ…あー…いやーレザーの顔かっこいいな…って…」

「!?!?///」


彼はやっとこの状況に気付いたのかいきなり顔が赤くなった


「いきなりの事で、ごめん…」


さっきの事を謝りながら優しく私を降ろしてくれた


「いやこっちこそ、私重いのに…ごめん」


私もつい謝ってしまったが彼は顔を逸らしてしまった

彼が照れていると私まで恥ずかしくなってしまう
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