第1章 夢で会ったキミへ
結局その後、銀時は救出され万事屋の身柄は大江戸警察に引き取られた。
土方と沖田はドラマの再放送の為に早急に引き上げ、後始末その他諸々をこなす為にが池田屋に残る羽目になった。
逃した桂一派の捜索
破壊した建物の修理の手続き
騒ぎでの野次馬の対処などなど…
結局で屯所に戻った頃には当たりはすっかり真っ暗になっていた。
『私は悲しいです。副長の貴方がたかだかドラマの再放送見たさで仕事を放棄して帰るなんて……本当、聞いた事ないですけど』
「うるせぇな。別にいいだろーが。見たかったんだよ、渡る世間は鬼しかいねぇコノヤロー」
『あんなくだらないドラマの為に仕事を放棄するなんて…本当最悪です』
「くだらねぇとは何だ!ピン子に謝れ!!今すぐ謝れ!!」
『チッ…あー、うっさ』
「おい、今舌打ちしたよなァ?」
『舌打ちなんてしてないです。昼飯が歯に挟まってたんです』
はあからさまに嫌な顔する。家でぬくぬくしてた奴にあーだこーだ言われたくないと言いたげに。
『本音を言っちゃえば別にピン子の事なんてどーでも良いんですけどね、それよりもアンタら分まで仕事してきた私に一言ないんですかねぇ!?』
「特にそこの奴!」と指を差した先にはお茶を啜る沖田の姿。
『大体どうして部下であるコイツが屯所に帰ってるのに私が働かなくちゃいけないんだ!』
「あー…うっさ」
先程が言ったことを真似する様に呟く。
『総悟ォ〜…今日とゆう今日はぜってー許さなッ! 』
「そーいや今日抱き合ってた奴 誰だったんです?」
「あ…ドラマの件で忘れてた。でかした総悟」
最後まで言えず言葉を飲み込むは沖田の言葉にギクっと肩が跳ねた。
総悟の奴…せっかく鬼が忘れてたのに
コイツ絶対わざとだ。絶対わざと今言ったよね?
は納得がいかないとでも言いたげに沖田を睨みつけた。