第3章 コメット【コイワズライ】*百合
ああ、僕に気を使ってか、嘘つく人はめちゃくちゃいたからな。簡単だよ。「この模様、やっぱり変かな?」って聞いて「ううん」って、その一言で嘘だって分かるんだ。
会議では便利だし楽しいけど、こういう場面で「嫌でも本当か嘘かがわかる」って結構フクザツだよ。
…知りたいんだ。の本当の気持ち。
だけど、怖くもある…
「うーん…SQ的には、いいアドバイスないかな?」
「ふぅん…ピュアピュアな恋を応援したい気持ちは山々なんだケド……アタシでいいのかな?アタシこう見えて結構、『力づく』でイッちゃうタイプだからさ」
「ち、ちからづく!?それって……?てか、SQなんか急に雰囲気変わった!?」
さっきまでまるでからかうように、無邪気に笑ってたのに、突然妖艶な雰囲気になった気がする…変なの
「ウフフン〜♪アタシは伊達にレンアイしてないからNE!まあ、コメットにはまだはやいカナ〜なんちて」
「も〜…めずらしく僕まじめに悩んでるんだぞ?どうやって伝えればいーかなーとか、ぎゅっとしたりとかそういうのが女の子好きなのかなー?とか…」
「ぎゅーってするの、定番でイイじゃん!アタシはキュンってしちゃうケドなぁ…」
「ほ、ほんとか!?んじゃ、だいじょうぶかなぁ…引かれたりとかしないかな」
「はぁ…コメットってめちゃくちゃ破天荒なのが取り柄みたいなトコあるんだしさ…下手に手の込んだ告白するよりかは、もう猪突猛進でイッた方がいいんじゃNE?」
「なんだよその言い方〜!」
失礼なことを言われた気がして僕は立ち上がる。
SQはケラケラと笑いながら、逃げるようにその場を去った。全く…嵐みたいなやつだ。
なんというか、いつものSQとほんの少し様子が違った要な気がするけど…アイツはほんと何考えてるか分からないからなぁ。