第2章 沙明【幸せな夢を求めて】
ここはいっちょ、男らしいとこ見せてやろってかァ?
「っ…沙明!いきなりギュッてされたら、恥ずかしい…よ」
俺はをギュッと抱きしめた。彼女の顔を俺の胸に押し当てるようなカタチで。の体は暖かくて、柔らかくて、いい匂いがして…抱いてるこっちが夢心地だった。をもっともっと感じたくて、内股で閉じっぱなしだったの脚の間に、自分の脚を無理やり絡ませた。
「あ、やぁっ……んっ」
喘ぎに近い、小さな甘い啼き声をあげる。
そんな反応されると、もっといじめたくなっちまう。
「ハッ。もっと恥ずかしがれよ…俺とねんねするってことは、こーゆーこともするって分かってンだろ?」
とか言って、俺も顔が熱くなってる。
「沙明のいじわる………
なんてね…恥ずかしいけど
今、すごーく幸せだから。
んっ」
俺の平たい胸に埋めていたは顔を上げて、目を閉じている。
のキス顔…こんなトコで拝めるなんてな。
俺達は熱いベーゼを交わした。
の唇を貪るようなアツアツなやつだ。徐々にカプセル内の気温が冷たくなっていくのが分かる。
だけど、こうしてと触れ合っている間は暖かかった。
俺とのあつい吐息が絡み合う。
俺たちを包み込む冷気はいよいよ強くなってきて、呼吸をするのが苦しくなってきた。
息をする度に、体内に冷たい空気が身体中に広がって、芯まで凍らせてくる。
と俺は、お互いが吐き出す息を吸っていた。どちらにしろ凍っちまうけど…こうしてるのが心地よかった。
冷たくなってきて、失われた体温をお互い激しく求め合う。も、いつの間にか片足を開けて俺の下半身に絡ませていた。
これで、離れることはない。