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御伽噺の真似事〜冷眠姫〜
第2章 沙明【幸せな夢を求めて】
「…さむく、なってきたね…
しゃー、みん…こわく、ない?」
弱々しい声で、俺にたずねてくる。
最後の最後まで、優しいやつだ。
「こわくないこた、ねぇよ……でも、お前がいるから……がいてくれたから…」
乗り越えられる。
完全冷凍までの苦しいはずの時間さえ、俺にとっては愛おしいものに思えてきたンだ
と俺だけの幸せな夢が待ってンだ…
「しゃー、みん」
「…」
夢か現か、もう分からない。
ただ、お互いの名前を呼びあって
強く強く、抱きしめあった。
終
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