第4章 オーディション
「私は本気よ、ちっちゃい頃からレッスン場に通ってるし
パパにだって特訓してもらってるもん」
「パパァ?あんたのパパなんてどうせアマチュアでしょ?
そんな人に特訓してもらっても、効果なんてないでしょう?」
アマチュア・・・・・・
「違うもん!パパはアマチュアなんかじゃない
だってアワトレのバーンズ勇気だもん、私のパパ」
私が叫ぶと
メロディーは口をポカーンと開けて
こっちを見た
私の歌を馬鹿にされたことより
パパがアマチュアだなんて
知らなくても言って欲しくなかった
「あんたが勇気さんの娘・・・・・・?」
メロディーはフゥッ・・・・・・とタメ息をついて
そしてこういった
「ならなおさら呆れた、あんた到底勇気さんには及ばないわね」
なっ・・・・・・
なによ、なんでこんなに言われなきゃならないわけ!?
「あのねっ「お待たせ」
梓さんが戻ってきて
私たちは一斉に梓さんを見た
「・・・・・・どうしたの?」
「なんでもないです」
メロディーが素早く答えた
なにこの子、梓さんの前と私の前じゃあ
態度が全然違うじゃない!
「曲、出来てたわ次の日曜日にレコーディングするから
これ覚えておいて」
梓さんはそういって
私たちに歌詞の書いてる
紙を渡した
「しんぐ・・・・・・ほーゆー?」
英語が全く読めない私は
タイトルを見ても
ワケがわからなかった
「sing for youよ!」
メロディーがそういって
「英語も読めないの?」と馬鹿にしたように笑った
なんなのよぉっ
自分がちょっと出来るからって
翼並に嫌な子・・・・・・
息が合うなんて嘘ばっかり!