第1章 邂逅
ふかふかとしたベットの上、遠くから聞こえる賑やかな声。
暖かな陽の光を浴びては目を覚ました。
少しふらつく頭を押さえ起き上がる。
見覚えの無い部屋。
いくつもベットが並び、薬品の様な香りがする。
「あ、目を覚まされたのですね!」
二つ結びの少女が入り口から声をかけてきた。
「はい。ここは一体?」
少し掠れた声で答えた女に少女は
「治療院の様なところです。」
と、手短に答え人を呼びに行ってしまった。
さて、どれくらい眠っていたのだろうか。
そんなことを考えていると、ドアの向こうに人の気配がした。
「お目覚めになられて、良かったです。」
小柄で顔の整った女性が笑かけてくる。
その笑顔に少し緊張をした面持ちで会釈をする。
「お水飲めますか?」
コップに水差しから水を注ぎ、手渡してくれた。
は礼をいい、口へ運ぶ。
ふわりと花の香りがした。
「ローズウォーターに似ていますね。とても落ち着きます。」
その姿を見ると、水を渡した女性は少し驚いた様な表情を一瞬見せると、また笑顔を作った。
「体の具合はいかがですか?何か変わった事などはありませんか?」
問いかけてくる女性に大丈夫と伝えると、
「では、少しお話をお聞きしても宜しいですか?」
と、有無を言わさぬ雰囲気で聞かれる。
あきらめた様な表情でどうぞと答えたは、掛け布団の上で手を握りしめていた。