第2章 新しい生活
店主と話し込む煉獄。
は店の中を見て回る。
木で出来たこの世界の刀、竹で出来た剣、防具など、興味深く眺めていた。
隅の方で木製の両刃の剣を見つけた。
それは彼女がもといた国の騎士が訓練で使用していた物によく似ていた。
手に取ると両手に握り構えてみる。
スッと気持ちが引き締まる。
右足を踏み込みながら振り落とすと、風を切る音がした。
懐かしい感覚に包まれたに煉獄が声をかける。
「なかなか良い太刀筋をしているな!」
はっとして、声の主の方を見ると、腕を組んだ煉獄は感心したような表情をしていた。
「ご主人、あの木剣も一振り頂こう。」
そういうと、から木剣を受け取り会計を済ませた。
剣術道場等で使用する竹刀や木刀と違い、子供のおもちゃとして作られたと言う西洋剣はそう高いものではなかった。
恐縮するに気にするなと笑いかけ、他の注文の品と共に、後日屋敷へ運んでもらう手続きを済ませた。
「では、他にも見て回るとするか!」
そう言うと、ポンとの頭を撫でる。
少しびっくりした表情を見せるに、満足げな笑顔を見せた煉獄は店主に顔を向け礼を言う。
歩き出す煉獄の後ろをは少し早足で追いかけ、店を後にする。
商店を見て回り、昼御飯を定食屋で済ますと、2人は屋敷への道を進む。
来た時の様に、色々な話をしながら歩く。
話は弾み、周辺を案内がてら遠回りで屋敷へむかう。
「こんなに穏やかな時間は子供の頃以来です。」
と、が話す。
「10才で神官を目指し教会に入ってからは修練の日々でしたから。」
「どんな修練を積んだんだ?」
煉獄は興味深そうに尋ねる。
「そうですね、神に祈りを捧げたり、魔力を増やすために体を鍛えたり、治癒の奇跡を色々な方に施して高めていったり、魔法の訓練をしたりです。」
が答えると、
「良くはわからんが、努力を積み重ねてきたのだな!素晴らしい!」
快活な声で労う煉獄。
少し照れた様な表情を見せるは
「実は、聖騎士に憧れて隠れて木剣を振っていたんです。」
と話す。
「なるほど、それで先程の店での太刀筋だったのか!」
納得する様に答えた。