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カーディナルの片想い【名探偵コナン】

第3章 シルバーブレット


「今日初めてポアロに行ったの」

いくつもの画面とパソコンが並ぶ作業室。
はそこでパソコンに向き合いながらベルモットに話しかける。

「あら、はそこに行くの嫌がってなかったかしら」

「そうなんだけど、ちょっと不思議な少年に会ってね」

「不思議な少年?」

「不思議っていうか、年齢の割に鋭いっていうか」

「もしかして、その子がポアロに貴方を連れて行ったの?」

「そう、通り魔追ってたの。小学生なのよ、その子」

「その少年って…!もしかして、メガネかけてなかった?」


のタイピングの手が止まる。

「そうだけど、なんで分かるの?確か名前は…



「江戸川コナン…



違うかしら?」



は呆気に取られた様子でベルモットを見る。


「その子よ、ベルモットの知り合いなの?」

「知り合っていうか、私の大切な宝物よ」

「宝物?ベルモットが?」

「その少年、かなり頭が切れるわよ。もしまた会ったりしたら気をつけた方がいいわ」

「ただの小学生でしょ?そこまで危険なの?あの子」

「そうね、あえて言うなら組織にとってのシルバーブレットかしら」

「シルバーブレット、ね」

「けれどあの子は私にとって大切な存在なの。傷つけたくないわ」

「組織にとって不利な存在だとしても?」

「ええ」

はベルモットの至って真剣な表情を見て江戸川コナンという少年に興味が湧いた。
ベルモットが宝物だという少年。
2人にどんな接点があるのかは知らないが、組織の敵だと分かっていても守りたいと思うような存在。
そもそもあの小学生が組織にどう不利なのかが想像がつかないが

がコナンの人物像を頭に思い浮かべているとベルモットはあ、そうそう、となにやら思い出したように言う。


「、バーボンと仲悪いの?」


バーボン、その言葉に反応しては思考を止める。


「どうして?」

「バーボンがやけに貴方との任務を嫌うのよ」


あのバーボンがよ、とベルモットは付け足す。

「どうしてそこまでを嫌うのか分からないわ」


何かあったの?



その言葉には少し困ったように笑った。








「昔ね、バーボンに許されないことをしたの」




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