第2章 意識
「あんなへんてこりんな意見なんて
もう、忘れてくれちゃっていいですから」
苦笑いを作りつつ、手を横に振った。
ていうか、忘れようと頑張りすぎて
何を言ったのか5割は忘れてしまったよ(笑)
「そんなことないよ。
さんに話しかけて正解だった」
「あ、そうですか」
「ありがとう」
「い、いえ」
なんでかな?
王子様サマなスマイルの周りに
私にはピンクのバラが散っているように見える。
「ん?どうかした?」
「バラが・・・・・・」
「バラ?」
「うわっ!!!いえ、なんでも?」
「あ、うん」
なんか、すごい変な人だと思われたかな。
ていうかそもそも、「ありがとう」
の一言でときめいてる私ってどうなのさ。
「また、話してもらえる?」
「こんな私でよろしければ」
「畏まり過ぎだよー」
「いえいえいえ、私はあくまでも
ただのカンペ持ちですから」
「あ、そうそう」
私の話を思い切りスルーしてくれちゃった皆の王子様は、何を思い出したのでしょうかね。