第2章 意識
「楽しそうですね」
「雨とか、雪とか好きなんです。
もちろん晴れも好きなんですけどね」
あと、雷も好きだな~
と嬉しそうに話すさん。
「あ!”嵐”も大好きです!」
その瞬間、体が一気に熱くなった。
心臓がドキドキいってて
すごい、意識しちゃってる。
嵐って、自然現象のことだよね。
わかってるんだけどさ。
「櫻井さん?」
「あ・・・え、え?」
「あ、いや、顔が赤いですけども」
「う、そう?」
不思議そうな顔をするさん。
どうしよう。
ドキドキしすぎて、自分がおかしい。
「あ!」
「え?」
いきなり思い出したように目を開く。
それから頬をピンクに染める彼女。
「あの、さっきの嵐っていうのはですね
自然現象の嵐ですから・・・その
変な意味とかは、なくてですね」
あーあ・・・
やっぱり俺、おかしいかも。