第1章 何が起きた
「詳しくは、まだ…家に連絡させて貰うのに電話をお借りしたんですが繋がらなくて、送って頂ける様なので準備が整うまでご飯でもと言って頂いて…あの、此処は一体…」
「此処は呪術高等専門学校だよ。呪いを祓う呪術師を育てる場所だ。」
「呪い?呪術師…?」
呪いなんてそんなオカルトな物…
小説とか漫画の世界だけの話じゃないの?
呪術高専なんて名前の学校なんて聞いたこともない。
そもそも、あの化物から逃げていた場所は家までは一本道の筈…
「お前、あれ見たの初めてか?」
考え込んでいたら、白髪の人に話しかけられる。
「初めて見ました。呪いって一体…?」
「知らねぇのか、呪いって言うのは「飯出来たぞ。先に食べな。起きたばかりだからうどんにしといたから。」
「俺がまだ話してんですけど〜」
「それは後で。先に飯。私も食べるからお前等どっか行け。」
家入さんが戻ってきて、私の隣に座る。
お礼を言って、箸をつける。
美味しい。
一日寝てたからお腹はぺこぺこだ。
ぺろりと平らげご馳走さまをする。
家入さんも食べ終わった様で、一緒にお皿を下げようと思い手を出すも止められてしまった。
「私が片しておくから座ってていいよ。」
黒髪の人が持って行ってしまう。
色々としてもらって申し訳ないと、すみません、と呟く。
「病人なんだから気遣われてな。夜蛾センも戻ってこないし話の続きでもしながら待ってようか。」
「呪いってのは人の負の感情から生まれる。んで、それが呪いになって被害を出すからそれから守る為に俺等みたいな呪術師がいるって訳。」
「霧乃さんを追っかけてたのは呪い、呪霊って言うんだけど、病院とか学校みたいな人が多い所は特に呪いが発生するんだけど、この辺で出るのは珍しいんだよ。」
「一昨日の呪霊の影響か結界も破られてしまったからね。」
「あんな低級呪霊じゃここの結界は破れねぇって。十中八九コイツだろ、変な呪力持ってるし。」
「わ、私ですか…?変な呪力って…?」
白髪の人に睨まれる。
サングラスの隙間から青い目が見えた。
外国の人なのかな。