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【呪術廻戦】無理も通れば

第3章 夢じゃなかった



「わ、分かりました!…私、居ても良いんですか?」

「勿論だ。調査を怠るつもりはないが…ただ何とも言えん。良い結果が出なかったとして身寄りのない子供を放り出すなんて出来ない。」

「どうせ上手いこと囲って見張ろうってとこでしょ。」

硝子さんが、冷めた口調で突っ込むと夜蛾さんは言葉に詰まる。
鼻で笑う硝子さんを横目に咳払いする夜蛾さん。

「昨日だけの調査結果では特に成果は無かった。もう少し詳細な情報が欲しい。神社仏閣ならこちらも精通している。何かしら情報は得られるだろう。」

紙を渡され、家の詳細を書く。
外観から家族構成、家の歴史、自分が知る限りの情報を書き出す。
こんな事なら、もっと話を聞いておけば良かった。
漠然といつかは継ぐ、その程度で後からまた勉強すればいいや、と聞き流した事もある。
過去の自分を恨む。

A4のコピー用紙いっぱいに書き込み夜蛾さんに渡す。

「これくらいしか書けなくてすみません…」

「これだけ有れば大丈夫だろう。俺は調査に入るから硝子は教室まで連れて行け。次は自習にするから高専内の案内だ。霧乃さん、その箱は預ける。練習に使ってくれ。」

そう言って夜蛾さんは部屋を出る。
硝子さんを見ると、何かを考えている様だった。その箱貸して、と言われ渡す。


硝子さんも先程の私と同じ様に箱を手で覆うと箱が紺色に染まる。

「箱の周り、何か見える?」

「見えない、です。呪力が見えるって、どういう風に見えるんですか?」

「大体の人は膜が張ってる様に見えるんだけど、うーん、明確には見える見えないで言うと見えない物なんだよね。感知したものが可視化変換されて無いものも見えてる様に錯覚する。力が強ければ強い程形として見えやすい。五条ははっきり見えるんだけど、アイツは特別仕様。」

膜、目を細めてみてもやはり変わらない。
触ってみて、と言われたので箱を指でなぞる。
触感でも変化は無い。

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