第2章 これは夢か
「私には駄目そう…?どんなのだろう?龍出してたし動物とかですかね?」
「…そんな感じだ。」
「気になりますね!今度聞いてみます!」
「…昼間より元気になったね、良かった。」
「そうですね…不安はやっぱり消えないですけど、硝子さんも皆さんに優しくして頂いたお陰です。呪霊とか怖い物もあるけど、最強、ですもんね?きっとどうにかなるかなって。でもこのまま連絡取れないとお母さんに凄く怒られるんだろうなぁ…」
「ふふ、可愛い事言うね。でも私達に任せといて。大丈夫だから。のぼせる前に出ようか。アイスあるんだ、一緒に食べよ。」
硝子さんは優しい、凄く優しい人だと思う。
お姉ちゃんが居たらこうなのかな?
夜蛾さんも優しい人、あの口振りだと本当はこんな自由にさせて貰えないんだろう。
夏油さんは一個上とは思えないくらい大人っぽいし、落ち着いてる。凄く気遣ってくれるし。
五条さんはツンデレだから口が悪いだけで、きっと優しいんだろうな。今日も一日付き合ってくれたし、ぬいぐるみくれた。
駅前でも圏外だったから全く連絡が取れないのは変わらずだ。
怒られるのは嫌だけど、非現実な今をもう少しだけ楽しみたい。
呪霊にさえ遭遇しなければ、うん。
お風呂を出て髪を乾かす。
共有スペースで待ってて欲しいと言われ大人しく待つ。
「あれ、こんな所でどうしたの?」
「夏油さん。硝子さんを待ってるんです。」
「そう。あ、隣いい?」
夏油さんは隣に座る。
「今日は疲れただろ。大変だったね。」
「そうですね…帰りに呪霊に遭遇するなんて…」
「あはは、そっち?でも、本当に珍しいんだよね、近くで出るの。」
「家の事はまぁ、私に出来る事が無さそうなので…電話が繋がれば、そもそも家が無いって言われちゃうと…。珍しいんですね、もしかして私のせいだったり…」
「どうだろうね、何かが起こるのが当たり前だし気にしなくていいよ。明日から調査もするし。無理はさせないから。」
「呪力の調査ってどんな事するんですか?」
「私はそっちは専門じゃないからなぁ。でも硝子が必ず立ち会うようになってるから。」
夏油さんと話していると硝子さんが戻ってきた。
隣には五条さんもいる。