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【呪術廻戦】無理も通れば

第2章 これは夢か



「何こいつ、早いじゃん。次で終わらせてやるよ。」

五条さんが再度丸い物を出した瞬間、何かに背中を撫でられる。
身体中に悪寒が広がる。
振り返ると腕が何本も生えた呪霊がいた。

「まだ居るのか。硝子、頼む。私のも置いとくから。」

恐怖で座り込んでしまった私を抱き寄せる硝子さん。
私達を夏油さんが出した龍が取り囲む。

硝子さんは何処かに電話をかけた。
私は恐怖で涙が止まらず硝子さんにしがみつく。

「すぐ終わらせるから大丈夫だよ。」

龍によって遮られた視界。
夏油さんが優しい声をかけてくれる。
何が起きているのか全く見えないが、何かが爆ぜる音と潰れる音が響く。
怖くて目を瞑る。

「高専の近くでこんなに呪霊が出るなんてな。耳も塞いであげるよ。そのまま目瞑ってな。」

そう言って硝子さんが私の耳を塞ぐ。
一人じゃなくて良かった…
一人だったら本当に死んでいたかもしれない。
硝子さんに必死にしがみつき時間が過ぎるのを待つ。


「…紫亜、終わったよ。」

硝子さんが耳から手を外す。
終わった、と言う言葉に見回すが龍がいる為見えなかった。
すると、龍が消える。
驚いていると夏油さんが戻ってくる。

「大丈夫…そうじゃないね。安心して、もう終わったから。」

「なんだよ、あの程度で腰抜かしてんのか?」

「あの程度って、自分の常識でモノを言ってんなよ。紫亜は慣れてないんだから。紫亜、立てる?」

硝子さんが手を出してくれるが、足に力が入らない。

「本当に腰抜かしてんのかよ。しょうがねぇな、掴まれ。飛ぶぞ。」

動けない私に呆れながら両手を出す五条さん。
掴まれって手を掴めば良いのかな?

「違えよ、首、掴まれよ。」

そう言って五条さんに腕を引っ張られ抱えられる。

「え、あ、ちょ、あの私重いんで…!」

「重くねーよ、ちんたらしてるとまた出てくるぞ。」

また出てくる、その言葉に怯えて五条さんにしがみつく。

「そのまま掴んでろ、行くぞ。」

行くって何処に、と思った瞬間潰される様な圧迫感を感じた。
咄嗟に目を瞑る。
目を開けるとそこは高専の中、私の部屋の前に立っていた。
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