第2章 これは夢か
「自己紹介してなかったね。私は夏油傑。こっちは…悟、ほら。」
「五条悟だ。」
「家入さん、夏油さん、五条さん…これからお世話になります。よろしくお願いします。」
「そんな改まんなくていいよ、私達霧乃さんの一個上だし硝子でいいよ。私も名前で呼ぶから。」
「え、え?一個上…?…え?!」
大人の人だと思ってた…
私と一つしか変わらないのにこんな大人っぽいなんて。
「ほら行くよ。一応門限あるからな。」
「それなら、私も行こうかな。暇だし荷物持ちくらいはするよ。」
「え、傑が行くなら俺も行く。」
「いや、そんな悪いです…!」
「俺等が居るのが嫌なのかよ。」
「嫌なんてそんな…」
「そんな言い方するんじゃない。これでも心配してるんだ、すまないね。私達の事気にしないで良いから。」
すみません、と頭を下げようとすると硝子さんに連れてかれる。
外に出ると車が一台停まっていた。
硝子さんがそのまま乗り込み私もそれに続く。
隣に五条さんが座り。
助手席に夏油さんが座ると、硝子さんが駅までと言って車が動き出す。
車内では私の事や呪術高専の話をして過ごす。
時折見える外の風景はやはり何処か見覚えがあるものだった。
駅に着き車から降りると、そこは私のよく知っている場所だった。
「…ここ○○駅…?」
「そうだけど、知ってるの?」
「私がいつも使ってる駅です…。」
「同じ場所?何処か違う所はある?」
「全く同じです。違う所というか、あのちっちゃい化物が…」
「あれは蠅頭。4級にも満たない低級霊だから気にしなくていいよ。」
そう言ってデコピンすると弾かれて粉のように消える。
気にしなくて良いとは言われても見た目がとても気持ち悪くて気になってしまう。
「とりあえず中入るよ。何か違う所があったら教えて。まずは服からね。」