第61章 来年に向けて
「俺たちもちゃんと仲良いよね?」
「いいんじゃない?」
「うん。仲良いと思うよ。一緒にやってきた年数が違うし、色んな事もあったしねってことでしょ?」
「そう!ユキと七桜がすぐ喧嘩っぽくするのもわざとだってわかってる。ユキがからかってるのは半分本気の時もあるけど」
「それだけ信頼してるって事だよ?それに好きな子はいじめたくなるって言うでしょ?」
「えぇ?ユキまだ諦めてないの!?」
「そういう意味の好きじゃなくて」
七桜もビックリしたーって言ってるじゃん...
「僕は百のことも七桜のことも好きだし大切だよ。確かに七桜のことは女の子として好きだったけど、今は万と同じ、妹みたいな好きかな。そうだ、モモと七桜が結婚して、僕がマネ子ちゃんと結婚したら、親戚になれるね」
「千、紡のこと好きなの!?」
「例えばの話だよ。本当すぐ真に受けるんだから。それにマネ子ちゃんの事は、楽くんが気にしてるでしょ?」
「あぁ、紡はそういう風には見てないんだけどね」
「そうなの?マネ子ちゃんも可愛いのにね」
「でしょ?可愛いよね。なんでマネージャーしてるんだろ」
「音晴さんも結構な過保護だよね?七桜に対してもだけど」
「なんだろうね?うちの家系の男は過保護とかシスコンとかばっかり。お爺ちゃんもそうだったし」
「お爺さんまで?」
「小さい時ね、怪我して帰ったらどこの誰にやられたって殴り込みに行く勢いだったよ・・・勝手に転んだだけなのに」
「孫は可愛いって言うし、娘は可愛いんだよ」
「モモも素質ありそうだけどね」
「何?過保護の素質?あぁ、しちゃうかも。七桜に対してもそうかなって思う時あるし」
「うちも少し思う時ある」
「ほら。やっぱり素質あった。子供は男の子がいいかもね」
「俺が過保護になるから?俺もウザいって言われるのかな」
「誰もが通る道だと思うよ。うちもお父さんウザい」
「そんな笑顔で言わないでよ・・・」
そんな話をしてると部屋をノックする音が聞こえた。
開けるとおかりんがいたから、中に入れて座ってもらう。
「やっぱり、みなさんここに集まってましたね」
「どうしたの?」
「来年の話を少ししようと思いまして」
「来年の仕事の話?もう決まってるの?」