第61章 来年に向けて
「七桜は似たようなこと万に言われたことあるんじゃないの?今までだってずっと気にして行動してきた?そんなことずっとしてたら僕なら疲れちゃうな。七桜が言うRe:valeが違う形になったように、未来は変化してる。だから、気になるのはわかるけど、もう少し楽に生きてもいいんじゃない?」
俺も隣で頷く。
「それに、その記憶はずっとあるわけじゃないよね?今から記憶から離れる練習しよう?俺はずっと傍にいて守っていくし、千だって、おかりんだっていてくれる。ユキが言うように未来は変化してるんだ。七桜が言いたいこともわかるよ。でも記憶に囚われないで」
「七桜は曲の記憶もあるのにそれには囚われずに自由に作ってるじゃない?それと同じだよ。何事も囚われしまったら考え方も偏ってしまう。曲と同じように自由でいいんだよ」
「大丈夫。俺もユキもちゃんと傍にいる。先が読めるなら先手打つことだってできる。だから大丈夫」
俺が七桜を抱きしめると、ユキも一緒に俺ごと抱きしめてくれる。
「僕たちは3人一緒だ。ツクモにだって負けはしない。もし結婚に文句つける奴がいたら僕がきちんと教えてやる。七桜だってちゃんと幸せになっていいんだから。そうでしょ?・・・もう2人で泣かないでくれない?僕が泣かせてるみたいなんだけど・・・」
落ち着くまで背中を撫でてくれる。ユキも心配してくれたんだな。
「わざわざ来てくれてありがとう」
「いいよ。僕が気になって来ただけだから・・・今気付いたけど、部屋物多くない?」
「あぁ、俺のマンション解約したから荷物置かせてもらってるの。いらないのはそのまま置いてきたけど・・・やっぱり多いよね」
「まだいらないのあるでしょ?捨てなよ。七桜の家はいつでも綺麗で落ち着く部屋だったのに」
「ちゃんと整理します・・・」
「七桜のイライラもこのせいだったりして」
えぇ?と思って見るけど、違うよって顔で見てるからユキの気のせいだ。
「ブラホワ前には顔合わせ終わらせておくんだよ。遥人さんもその時期忙しいだろうから」
「わかってるよ」
そう言って、ユキは自分の家に帰っていった。
でも、ちゃんと話できてよかった。仲直りもできたし。
こうした喧嘩するの始めてかもしれないな。
喧嘩して仲も深まったかな。