第58章 挨拶
「ユキと一緒に住んでた時は、ユキが作ってくれてたし部屋も綺麗にしなきゃって思って綺麗にしてた。1人暮らし始めて一気にやらなくなったけど、七桜と付き合い始めて、いつもご飯作ってくれてさ。部屋も汚いから来てくれないの嫌だったし、そう思ったら自然と綺麗にするようになったし、七桜に教えてもらってご飯も作るようになったよ」
「今は結構作れるようになったよね?3人で一緒に作ったりもするし、朝ご飯用意してくれたり」
「あの百が・・・」
「それだけ七桜さんが好きなんだろ。誰かのために何かしたいそう思ったから百は自分から苦手なことしようと変わる事ができたんだろ」
「そう!ホントにそれ!俺も自分がこうなるとはって感じ。それだけ七桜が大事なんだ」
「そう。七桜さん、こんな子だけどよろしくお願いします」
「百瀬くんにはいつも支えてもらってます。ユキも百瀬くんに救われてます。こちらこそ、よろしくお願いします」
「それで、いつ結婚するの?七桜さんのご両親にも挨拶しないと」
「まだ決まってないっていうか、今年はしないから。事務所にはもうするからって伝えてあるから、来年になっておかりんが時期をみてって感じ。仲良い人だけ呼んで身内だけで結婚式するつもり」
「挨拶だけでも近いうちしとかないと。仕事忙しいかもしれないけど」
「七桜のお父さんも業界の人だから忙しいからなぁ・・・今日会うから聞いてみるよ」
「七桜さんのお父さんも芸能人なの?」
「うちのお父さんは音楽関係の仕事してます」
「七桜のお父さんはすごい人なんだよ!音楽関係は確かに合ってるけど、頭も切れて、人望もあってすごい頼れるの。デビュー前から発声練習とか色々よくしてくれてたんだよ。俺の憧れなんだ。俺たちのことも可愛がってくれてるし」
「なおさら挨拶しないとね。そうだ、これもらったものなんだけど、お父さんお酒好き?うちはお父さんウイスキー飲まないからよかったらお父さんに持ってって」
「それ結構いいやつじゃない?遥人さんウイスキーってかお酒好きだよ。いいの?」
「どうせ飲まないしね」
「すいません。ありがとうございます」
仕事があるからそろそろと言って、玄関に向かう。
「また、来てくださいね」
優しい家族だなぁ。