第56章 Mission撮影開始
「足りない物買ってきたよ。しばらく住んでなかったから、洗剤とかなかったし、調味料は持ってったから全然ないしさ」
「三月は料理するから必要でしょ?」
「ありがとうございます。今ちょうど買いに行こうと思ってたんです」
「そうだ!俺、今から作るから七桜と百さんも一緒にどうですか?俺たち家使わせてもらってるし」
「いいの?」
「兄さんのご飯は美味しいですから」
「調理師免許あるもんね」
私も手伝って一緒に作る。
「そうそう。あとこれね!お風呂入ったら着るように!」
「百さん・・・さすがにこれは・・・」
「着ないなら、これはあげないからね!」
そう言って、ろっぷちゃんを取り上げる。
「あっ!それは・・・」
「一織、諦めろ。七桜は一織の好きな物知ってるもんな。わかりましたって2種類あるじゃないですか!?」
「あぁ、こっちは俺たちの。三月達は怪獣ね?」
「本当、2人って仲良いですよね」
そう言いながら出来上がったご飯を運ぶ。
「へへ、でしょ?」
笑顔で喜ぶ百。
「ほい!できましたよ。食べてください!」
「三月のご飯久しぶりー!」
「美味しい!三月も料理上手だね。さすが調理師免許もってるだけある!」
「ありがとうございます。って、今外光りませんでした?雷か?」
「久々に電気着いたからかなぁ・・・三月、窓に背中向けて近づいてみて?」
そして、三月に壁ドンする百。
「百さん!?」
「カメラのフラッシュですか?」
「ほら、手振ってごらん?一織も。七桜は動かないでね」
「これって見えてんのか?外真っ暗だぞ?」
「こちらが明るいから見えてると思います。光らなくなりましたね。週刊誌の記者、ですか?」
「俺がここに住んでるって張ってたんだろうね。三月達がいて助かった。七桜のとこはもっとセキュリティーちゃんとしてるから、こんなこと絶対ないもんね」
「千も困ってたよね。しばらくカーテン閉め切ったまま生活してたときあったし」
「その後反動でカーテン全部捨てちゃって、おかりんが慌ててつけてたよね。抗議文送ってから落ち着いたんだけどね」
「トップアイドルって大変なんですね・・・」
「難しいよね。売れてない頃はもっと見て!って思ってたけど、今はそっとしといてって、撮られないように気を付けてさ」