第56章 Mission撮影開始
車に乗ったのを確認して、少し車を走らせる。
百は近場の海まで連れてきた。
「少しだけ、歩こうか」
そう言って、4人で歩く。
「百さん、七桜さん遅くにすいません。悠斗が連絡したんですよね?」
「うん、まぁ壮五から話は聞いたよ。一織も一緒に出てったって心配してた」
「喧嘩したんだって?」
「大和さん、最近しんどそうで・・・俺はナギが話し聞いてくれて助けられたから、俺も助けられないかと思って。悠斗も一緒に聞いてくれようとしたんだけど・・・」
「大和さんが心配してるのが余計な好奇心だと言ってきたんです。兄さんは純粋に心配して言っただけなのに」
「余計な好奇心ね・・・」
「今は辛いかもしれないけど、仲直りしたとき今よりもきっと絆は強くなるよ。大和が落ち着くの待ってあげようよ」
「そうですね。俺が怒ってても話してくれないですよね」
「兄さん、帰りますか?」
「そうしたいけど、俺が先に帰るとあの人帰って来づらいんじゃないか?」
家に帰りますか?と2人で相談してる。
「七桜、少しの間泊まってもらう?」
「そうだね。それしかないでしょ」
「そういうわけには!それに七桜さんの家と知られたら、悠斗も来かねません!」
「確かに・・・なら、俺の家に泊まる?家具も布団もあるし。食材はないけど、家電も使えるから勝手に使っていいよ」
「勝手にって、百さんはどうするんですか?」
「俺、結構前から七桜のマンションで一緒に暮らしてるんだ。引っ越しする暇なくてまだそのままになってるの。掃除してないからホコリっぽいかもしれないけど。どう?」
「いいんですか?使わせてもらって」
「百がいいって言うなら、甘えたらいいよ。ただ、様子は見に行くからね?」
「ありがとうございます。それにここ連れてきてくれて少し頭も冷えたし、落ち着きました」
「でしょ?俺たちも落ち込んだりしたら海に来るんだよね」
「うん。なんか波の音って落ち着けるよね」
少し音を聞いて、着替えを取りに寮に寄り壮五に説明して、買い物をして百のマンションに着いて中に入る。
「広い・・・」
「布団はベット使ってもいいし、予備の使っても好きにしていいよ」
お風呂とか洗濯機の使い方やキッチンのどこになにがあるかを説明してる。
鍵だけよろしくねと言って帰る。