第54章 パーティー
そんなにかしこまるような人じゃないんだけど...
「七桜は変わらず可愛いな!悠斗もイケてるな!みんなも格好いいじゃん!」
何故、みんなに好かれてるの...?
「やぁ、これは今をときめくアイドルのみなさん。こんばんは」
派手なスーツを着た人が話しかけてきた。
「百、随分久しぶりだねぇ。あれから何年?全然顔も出してくれなくなったし、携帯も変えたみたいで連絡できなくてやっと会えて嬉しいよ」
「了さん・・・」
この人が月雲 了?
「君が七桜だね?うん、実物の方が可愛いね!このまま連れ去っていいかな?」
そう言うと、百と千が前に立ってくれる。
「月雲さんとこの息子さんだよね?社長はどうした?君は弟さんだよね?普通の会社勤めしてるって聞いてるけど?」
「君は・・・誰?僕は関係者だよ!今はまだ違うけど、これからそうなる。だからここに来たんだよ?また、百と仲良くしたくてさぁ」
「前もそんなに仲良くなかったですよね?それに、今はもう昔の付き合いはしてないんで」
「ふぅん。百は変わっちゃったね。まぁ、これから仲良くしよう。七桜も僕と仲良くしてくれるよね?」
「この子とここにいる子達に手出したらどうなるかわからないぞ?」
お父さんが庇ってくれる。
「君も芸能関係者になるのなら、俺が誰なのかその内わかるだろう。わかっても同じ態度取れるのか・・・わかったときしっかり考えるといい。わかってもなお何かしようってなら、こっちだって黙ってない。この子達に手出したら許さない」
「ふん、まぁ今日のところはいいや。百にも七桜にも会えたしね。じゃ、またね」
ヒヤヒヤしたぁ...お父さんいてくれてよかった...
「さっきの人はいったい・・・」
お父さんがみんなに説明する。そして気を付けろと。
「千くん、百くん、七桜さん大丈夫でしたか?遥人さんもありがとうございました。僕じゃ対処できませんでしたから」
「ちょうど、俺がいるときでよかったよ。ツクモはあいつを社長にでもするつもりか?そうなったらツクモは潰れるぞ」
「了さんってやっぱり危ない人だったんだ。俺付き合いなくてよかったけど、何か企んでそうな感じだったよね・・・」
「大丈夫だ。ツクモなら頼めば情報はもらえる。何かしようってなら、こっちだって黙ってない」