第53章 Twelve Fantasia Tour
今日からまた通常通り仕事が入り、忙しくなる。
今までストップしてたCM撮影やバラエティー番組、たまに開催されるコレクションのモデル。
百もバラエティー番組や雑誌の撮影、MCをやったりもしてる。千も雑誌の撮影に、ドラマの撮影、映画なんかもやってる。
本当、ツアーの前に戻ったみたい...
一気に忙しさが戻り、少しグッタリして事務所に戻る。
「お疲れ様。グッタリしてるね。忙しかった?」
「おかりんは鬼なのかな?ちょっと詰めすぎじゃない?」
「すみません。七桜さんは特に指定ありの仕事が詰まってたので・・・明日からは余裕ありますから」
「うちで1番忙しいのは七桜だもんね。ほら、帰るよ?」
「今日は百くん車でしたね。ツアーがあったので引っ越し出来てないですね。これからゆっくりやっていきましょう」
お疲れと言って、俺らも帰る。
「どこ行くの?」
「着くまで内緒ー!」
そう言って、向かったのは海の近くにあるオシャレなイタリアンのお店に入る。
「ここにお店あったんだね」
「調べてたら見つけたの」
メニューはコースにしてもらった。
お酒は飲まないから、ノンアルコールにしてもらう。
前菜、メイン、サラダ、デザート、最後に紅茶をもらった。
「どれも美味しかったね!」
「失礼します」
料理長が挨拶しに来た。
お土産にとデザートで出してもらったケーキをくれる。
「いつも応援してます。また是非いらしてください」
そう言ってもらって、お店を出る。
「いい人だったね」
車に乗って、少し走りあの海にやってきた。
用意しておいた荷物を持って、手を繋ぎ歩く。
「いつの間に用意してたの?」
「俺が仕事終わってから、1回帰って用意してから事務所に戻った。今日はここに来たかったから」
百がシートを敷き一緒に座り波の音を聞く。
緊張してきた...もう1回言ってるはずなのに、指輪用意して改めてってなると...喉が乾いて、お茶を飲む。
落ち着け、落ち着くんだ俺っ!何て言うか考えてたのに、緊張して全然出てこないっ!
どうしようって思ってると七桜が不思議そうな顔で見てる...
「どうかした?」
「なんでもないよ。お茶早く入れすぎたからぬるくなっちゃったね」
「大丈夫だよ。まだ少し温かいから。百も入れるの上手くなったよね」