第53章 Twelve Fantasia Tour
中国地方のライブも順調に進んで、今は岡山で1日オフだ。
三月が桃太郎満喫ツアーと言って、調べて色々案内してくれる。
桃太郎伝説ゆかりの文化遺産が残されている神社や、遺跡、古墳へ案内させる。
少し休憩しようと、桃の形をしたボートがある有名な場所へ。
「俺、あれ乗りたい!ゆーちゃん乗ってこよう!」
「モモも乗ってきたら?」
千に言われ、私も道連れに連れて行かれる。
「ふふ、モモが桃に乗ってるっ・・・くくっ」
「千さん、百さんが桃に乗ってるの見たかっただけなんじゃないですか・・・」
「だって絵的に面白そうだろ?」
三月とナギも負けてられないとボートに乗って、環と悠斗に競争を仕掛けた。
「七桜、ちゃんと漕いでる?」
「百が速くて足が追いつかないよ!」
「あぁ、ごめん!俺もつい速くして追いつこうと・・・ゆっくり走ろうか。見て?凄い山が綺麗に見えるね!」
「ホントだ!凄いねぇ・・・」
そして、手が繋がれる。
「今だけだから。みんな一緒で楽しいけど、2人でいる時間ないんだもん。今回長く帰れないでしょ?部屋も別だしさ」
「部屋に遊びには行ってるけど、基本みんな一緒だしね」
遠くで気合い入れて漕いでる声が聞こえる。
「てか、全力出しすぎでしょ?ユキがこっち見て笑ってるよ!」
百が、おぉーいと千に手を振ってる。
みんなの所に戻ってから、きびだんごを食べて、蛇口から出る桃ジュースをみんなで飲む。
「これが、ももりんだったらもっと最高なのにな・・・」
「蛇口からジュースって夢がありますよね。子供の頃、1度は思います」
それぞれ、何のジュースが良かったか話す。
「千、さっき百が桃に乗ってたの面白がってたでしょ?」
「見て。モモが桃に乗ってる」
笑うのをこらえて撮った写真を見せて言ってる。
「俺が乗ってるのそんなに面白かった?」
「だって、モモが桃に乗って・・・」
「千さん、それダジャレなんじゃ」
大和が言った言葉に、千はそれで笑ってるんじゃないと反論。
「もう、どっちでもいいからそろそろ帰んないと遅くなるよ?」
ホテルに帰って、それぞれ明日に備えて準備したりのんびりしたりする。
「NEXT Re:valeのゲレンデ企画なんですが、今回はツアー中にみなさんと企画という話になりました。撮影する県はまだ未定ですけど」