第52章 Re:vale 企画 ②
朝、起きると七桜が隣にいなくて、まさかと思い、急いでキッチンに行くとガシャンと金属音が聞こえた。
「七桜!大丈夫!?」
「ごめん。起こしちゃった?」
「何しようとしてたの?言ってくれれば俺やるから」
「お湯沸かそうとしただけなんだけど・・・うまく鍋取れなくて・・・」
「ハーブティーでいい?俺やってあげるから、ちょっと待ってて」
「ねぇ、今凄い音したけど・・・」
眠そうなユキが起きてきた。
「ユキ、早く起きれるじゃんか!」
「ごめん。千も起こした?」
「大丈夫。それより、いい匂いするね。何?」
「七桜が好きなハーブティーだよ。ユキも飲む?」
「せっかくだし、もらおうかな。僕は朝ご飯でも準備してるよ。それで?さっきの音は?」
「うちが、鍋落とした音・・・」
「うまく取れなかったんだって。俺、ビックリしちゃったよ」
「本当、人騒がせだよね。黙ってられないの?」
そう言われて、七桜は拗ねてしまった...
「ユキはちょっと言い過ぎなんだよ。はい、出来たよ」
ハーブティーを渡して、頭を撫でる。
「モモは少し甘やかしすぎじゃない?」
「俺は甘やかす係なんですー!俺の特権だからいいんですー!」
「係ってなんだ・・・甘やかすのに係もないでしょ?」
「結局、ユキだって甘やかしたいんでしょ?わかってるんだから」
「ねぇ、ご飯まだ?お腹すいた-」
「今できるから、少し待ちなよ」
ユキだって甘やかしてるじゃんと百が少し怒ったように言うけど、顔は笑ってる。
「本当、2人って仲良いよねぇ」
「何言ってんの?2人じゃなくて、3人でしょ?」
「僕たち3人グループなんだけど?」
「まぁ、それはそうだけど・・・」
「それ言ったら、モモと七桜だって仲良いでしょ?結婚するんだから」
「えへへぇ」
百が照れ笑いをする。ご飯できたと、みんなで一緒に食べる。
「ユキの朝ご飯久しぶり!」
「でしょ?泊まってる間は作ってあげるから。だから、僕にもハーブティー入れてくれる?」
「それくらい、いいよね?」
「うん。明日は何にしようかな・・・」
ユキに、七桜はその日よって飲む種類を変えていることを教えると少し興味を持ったようだ。
着替えるのを手伝って、3人一緒に事務所に向かう。